好きだけど、好きなのに、好きだから
部活が終わる。

誠は、体育館の入り口で女子達に囲まれていた。

「誠さん!」

「明日も練習頑張ってください!」

「ありがとう」

「キャー」

「明日も応援してね」

女子一人一人に、ニコニコと愛想のいいこと。

バスケ部が女子に人気の理由の一つは、誠のこのファンサービス?なのかもしれない。

誠は、女子皆に優しい。

あっ、私以外に。

爽やかな見た目とスラッとしたモデル並みのスタイル。

とにかく女子からモテる。

勉強もスポーツも出来て、バスケ部の副キャプテンという肩書き。

私は一年生に片付けを教えながら、その様子を眺めている。

ふーん。

またデレデレしちゃって。

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