好きだけど、好きなのに、好きだから
着替え終わって部室を出る。

「佐伯君……」

「部活頑張ってね」

「キャー」

はぁ……

体育館の入り口には、すで女子達がいた。

中学の時からだ。

バスケしてるだけなのにキャーキャー言われて、無駄に話しかけられる。

俺、バスケ以外に興味ねぇ。

そんな女子達の間を通って、体育館に入った。

パッと目に留まったのは、真剣な顔の優里亜先輩。

キャプテンとコートの端で話し合いをしている。
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