好きだけど、好きなのに、好きだから

*優里亜先輩

そんな優里亜先輩に視線を向けていると、先輩もこっちを見た。

遠目で目が合って、先輩が俺にニコッと微笑んだ。

昨日、生意気な態度を取った俺に屈託のない笑顔を向けてくる。

俺は、気まずさのあまりその目を逸らした。

生意気な態度をとったのは……

真剣に叱る先輩の顔を見て、どう接していいのか分からなくなったからだ。
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