好きだけど、好きなのに、好きだから





五点差まで追い上げた藤森北。

でも、試合はそこで終了。

藤森北はインターハイ出場を逃した。

ベンチには、涙を見せる選手達を気丈に迎える優里亜先輩がいた。

珍しくこの俺が、心を打たれた瞬間だった。

あれから、随分時間が経ったのによく覚えている。

その日が、俺の優里亜先輩との出会いだった。

真っ直ぐで一生懸命な人、俺がこの時先輩を見て思ったことだ。
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