好きだけど、好きなのに、好きだから
昼休み。
ボールに触りたかった俺は、体育館に向かった。
体育館のドアを開けると、優里亜先輩がボールの空気圧チェックをしていた。
「ちぃす」
先輩は、俺にボールをパスして笑った。
「ボール触りに来たのかなって思って」
そう思ったけど……
「いや……先輩、何か手伝う?」
「じゃあ」
二人で向かい合う。
先輩が空気を入れて、俺が空気圧を計る。
手際よく進んでいく作業とは反対に、先輩との会話はゆっくりと進んでいく。
「手伝いに来たんじゃないでしょ?」
「……先輩」
「ん?」
先輩が俺の方を見る。
「何で俺の練習付き合ってくれんの?」
先輩は一瞬目を見開いて、下を向いた。
「それは……」
先輩の作業の手が止まった。
作業の手と同時に、先輩の言葉も止まる。
答えづらそうにしている先輩。
「先生に目掛けるように言われたから?」
俺がそう言った時、体育館の入り口の方から声がした。
ボールに触りたかった俺は、体育館に向かった。
体育館のドアを開けると、優里亜先輩がボールの空気圧チェックをしていた。
「ちぃす」
先輩は、俺にボールをパスして笑った。
「ボール触りに来たのかなって思って」
そう思ったけど……
「いや……先輩、何か手伝う?」
「じゃあ」
二人で向かい合う。
先輩が空気を入れて、俺が空気圧を計る。
手際よく進んでいく作業とは反対に、先輩との会話はゆっくりと進んでいく。
「手伝いに来たんじゃないでしょ?」
「……先輩」
「ん?」
先輩が俺の方を見る。
「何で俺の練習付き合ってくれんの?」
先輩は一瞬目を見開いて、下を向いた。
「それは……」
先輩の作業の手が止まった。
作業の手と同時に、先輩の言葉も止まる。
答えづらそうにしている先輩。
「先生に目掛けるように言われたから?」
俺がそう言った時、体育館の入り口の方から声がした。