好きだけど、好きなのに、好きだから
そして……高岡工業の選手達が帰る時間。
「最後の試合は、いい試合だったな」
小野寺が俺の前に手を差し出す。
「うっす」
握手した後、
「でも、うちが勝った」
そう言って小野寺が、俺の肩を叩いた。
そしてまた、悔しさが募る。
背中に何かが触れる感覚がして……
先輩が、俺の背中に手を添えてくれていた。
小野寺との会話を聞いていたのか、それとも悔しくてイライラしてる俺を察してなのか。
先輩は何も言わず、俺の背中を優しくトントンと叩いた。
小野寺が、優里亜先輩の前に立つ。
「優里亜さん。今度は、俺にもはちみつレモン作ってくださいね」
はぁ……
ったく、高岡工業のエースはアホなのか?
優里亜先輩と握手しようと、小野寺が手を出す。
「おい!」
すかさず反応した誠さん。
「姉御に触んな!」
と、大さん。
「悪いな小野寺。優里亜は、うちの大事なマネージャーだからな」
そう言って、キャプテンが締める。
小野寺が……
先輩と握手することはなかった。
見送った後、隣に立つ優里亜先輩が俺を見上げて微笑んだ。
そして、片付けに戻って行く先輩の後ろ姿を見つめる。
次はぜってぇ勝つ!
そんな気持ちにさせてくれる優里亜先輩は、俺にとってはちみつレモンだ。
「最後の試合は、いい試合だったな」
小野寺が俺の前に手を差し出す。
「うっす」
握手した後、
「でも、うちが勝った」
そう言って小野寺が、俺の肩を叩いた。
そしてまた、悔しさが募る。
背中に何かが触れる感覚がして……
先輩が、俺の背中に手を添えてくれていた。
小野寺との会話を聞いていたのか、それとも悔しくてイライラしてる俺を察してなのか。
先輩は何も言わず、俺の背中を優しくトントンと叩いた。
小野寺が、優里亜先輩の前に立つ。
「優里亜さん。今度は、俺にもはちみつレモン作ってくださいね」
はぁ……
ったく、高岡工業のエースはアホなのか?
優里亜先輩と握手しようと、小野寺が手を出す。
「おい!」
すかさず反応した誠さん。
「姉御に触んな!」
と、大さん。
「悪いな小野寺。優里亜は、うちの大事なマネージャーだからな」
そう言って、キャプテンが締める。
小野寺が……
先輩と握手することはなかった。
見送った後、隣に立つ優里亜先輩が俺を見上げて微笑んだ。
そして、片付けに戻って行く先輩の後ろ姿を見つめる。
次はぜってぇ勝つ!
そんな気持ちにさせてくれる優里亜先輩は、俺にとってはちみつレモンだ。