八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
ボソリとつぶやきながら、椿くんが紙コップと紙皿を置く。
わたしの……お別れ会?
ポカンとしている目の先に、安斎さんと矢野さんがピロピロと旗のようなものを広げた。
【三葉っち♡ありがとう】の文字が印刷された紙が、可愛らしい飾りと一緒にゆらゆらしている。
「今日で三葉っちが最後ということで、お別れの儀式しちゃいまーす!」
「そうそう。うちら、張り切って準備してきましたよ〜」
ノリノリの二人に圧倒されていると、となりに椿くんが座った。
「俺が、呼んだ。迷惑だった?」
ううんと首を振って、部屋を一周見渡す。
安斎さんと矢野さんが用意してくれたバルーンや花の飾りを、みんなが壁へつけていく。
すごく華やかになって、かわいい。
ムスッとしていた藍くんが、赤いマントを手にして「ん」とわたしへ手渡した。
「……ありがとう。王様? ちょっと、恥ずかしいな」
ぎこちなく笑うと、藍くんは目を合わせないまま。
「文句言わずに、つけろよ。今日の主役は、アオイなんだから」
ぶっきらぼうに言うと、琥珀さんの方へ戻って行った。
いつものリビングが、まるで別の世界のように変身した。
わたしのために、みんなでこんな素敵なパーティーを計画してくれていたなんて。始まる前から、涙が出そう。
リビングのドアが開いて、安斎さんが手招きをする。また誰か……来た?
「ほーら、早く早く!」
「ちょっ、ちょっと、引っ張らないで、よ」
入って来たのは、髪をふわりとさせてオシャレな服を着た穂村さんだった。
わたしの……お別れ会?
ポカンとしている目の先に、安斎さんと矢野さんがピロピロと旗のようなものを広げた。
【三葉っち♡ありがとう】の文字が印刷された紙が、可愛らしい飾りと一緒にゆらゆらしている。
「今日で三葉っちが最後ということで、お別れの儀式しちゃいまーす!」
「そうそう。うちら、張り切って準備してきましたよ〜」
ノリノリの二人に圧倒されていると、となりに椿くんが座った。
「俺が、呼んだ。迷惑だった?」
ううんと首を振って、部屋を一周見渡す。
安斎さんと矢野さんが用意してくれたバルーンや花の飾りを、みんなが壁へつけていく。
すごく華やかになって、かわいい。
ムスッとしていた藍くんが、赤いマントを手にして「ん」とわたしへ手渡した。
「……ありがとう。王様? ちょっと、恥ずかしいな」
ぎこちなく笑うと、藍くんは目を合わせないまま。
「文句言わずに、つけろよ。今日の主役は、アオイなんだから」
ぶっきらぼうに言うと、琥珀さんの方へ戻って行った。
いつものリビングが、まるで別の世界のように変身した。
わたしのために、みんなでこんな素敵なパーティーを計画してくれていたなんて。始まる前から、涙が出そう。
リビングのドアが開いて、安斎さんが手招きをする。また誰か……来た?
「ほーら、早く早く!」
「ちょっ、ちょっと、引っ張らないで、よ」
入って来たのは、髪をふわりとさせてオシャレな服を着た穂村さんだった。