八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
「こ、この人たちがうるさいから……仕方なく。まあ、これで最後だし……ね」
ツンとした口調の穂村さんに、安斎さんと矢野さんが食いつく。
「そのわりには、すんごい着飾ってるけど」
「そうそう。気合い入りまくってますね〜。ステキですよ〜」
「アンタたち、バカにしてるの? 口より手を動かしなさいよ!」
お母さんみたいになる穂村さんに、思わずプッと吹き出した。
「あははは、気が合うのか合わないのか、よくわからないね」
笑ってから、しまったと顔をひきしめる。
学校ではあまり関わらない三人が、話していることが新鮮で嬉しかったの。人のことより、まずは自分の問題を解決しないといけないよね。
お別れ会が始まって、カルボナーラを口にした。チーズの味がしっかりしていて、おいしい。
「ソースから手作りしたの?」
「レトルトソースに、ピザ用のチーズと卵の黄身を入れたんだ。それらしくなってるだろ」
「すごい! めちゃくちゃおいしい!」
スープやポテトもほくほく食べていると、安斎さんが手元のリュックから封筒を取り出して。
「そうだ! これ、三葉っちに協力してもらって完成した原稿。あげるよん」
「アイちゃんは、基本的にデジタル派なのです。未来の漫画家、安斎先生の貴重なお宝生原稿ですよ〜」
「え、いいの? すごい……ありがとう」
受け取って中身を出したとたん、パッと椿くんに取り上げられた。
続けて、血相を変えた穂村さんが、わたしの目元を手で隠す。
な、なにが起こったの?
「ちょっと、アンタたち! 純白な三葉っちに変なもの見せないでよ!」
「やだなぁ、これは芸術だよ。ブロマンスは、受け継がれていくべき美しい文化なのだ」
「意味不明だから。ぜったい、ダメ。見せない」
頭の上で言い合っている。
押さえられる力が、だんだん強くなっていく。いたたた、と思わず掴んだ。
ツンとした口調の穂村さんに、安斎さんと矢野さんが食いつく。
「そのわりには、すんごい着飾ってるけど」
「そうそう。気合い入りまくってますね〜。ステキですよ〜」
「アンタたち、バカにしてるの? 口より手を動かしなさいよ!」
お母さんみたいになる穂村さんに、思わずプッと吹き出した。
「あははは、気が合うのか合わないのか、よくわからないね」
笑ってから、しまったと顔をひきしめる。
学校ではあまり関わらない三人が、話していることが新鮮で嬉しかったの。人のことより、まずは自分の問題を解決しないといけないよね。
お別れ会が始まって、カルボナーラを口にした。チーズの味がしっかりしていて、おいしい。
「ソースから手作りしたの?」
「レトルトソースに、ピザ用のチーズと卵の黄身を入れたんだ。それらしくなってるだろ」
「すごい! めちゃくちゃおいしい!」
スープやポテトもほくほく食べていると、安斎さんが手元のリュックから封筒を取り出して。
「そうだ! これ、三葉っちに協力してもらって完成した原稿。あげるよん」
「アイちゃんは、基本的にデジタル派なのです。未来の漫画家、安斎先生の貴重なお宝生原稿ですよ〜」
「え、いいの? すごい……ありがとう」
受け取って中身を出したとたん、パッと椿くんに取り上げられた。
続けて、血相を変えた穂村さんが、わたしの目元を手で隠す。
な、なにが起こったの?
「ちょっと、アンタたち! 純白な三葉っちに変なもの見せないでよ!」
「やだなぁ、これは芸術だよ。ブロマンスは、受け継がれていくべき美しい文化なのだ」
「意味不明だから。ぜったい、ダメ。見せない」
頭の上で言い合っている。
押さえられる力が、だんだん強くなっていく。いたたた、と思わず掴んだ。