八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
「……うん」
チクリと胸にトゲが刺さる。
藍くんの優しさで、やんわりにごしてくれたのかな。騙してたんだから、仕方ない。
「で、でも、嫌いでもない」
え? ハテナと首をかしげて、藍くんを見る。
「どっちかと言えば、好きに近い嫌いで……あれ、嫌いに近い好き? なんか、よくわかんなくなってきた」
くしゃくしゃと頭をさわって、混乱しているみたい。
その姿が小さな子どもみたいに思えて、可愛らしくて、自然と頬がゆるんだ。
「あはは、なにそれ」
「わ、笑うな! とにかく、まあまあ好きってことだよ」
ぶっきらぼうな口調だけど、藍くんなりの仲直りだと伝わった。
「ありがとう。わたしも、藍くんのこと好きだよ」
「バッーーカじゃねぇの。なに言ってんだ。オレは、まあまあって言ったんだよ! 勘違いするな!」
大げさなほどのテンパりように、安斎さんと矢野さんがすかさずカメラをかまえる。
ランアオのレアショットだと言いながら、逃げる藍くんを追いかけて。
微笑ましい光景を見守りながら、ふにゃふにゃと笑っていると、椿くんに手を引かれて庭へ降りた。
「こっち」
連れられるまま、みんなから離れて、植木の陰まで歩いていく。
シーッと人差し指を立てる椿くんに、ドキドキと音がなり始める。
チクリと胸にトゲが刺さる。
藍くんの優しさで、やんわりにごしてくれたのかな。騙してたんだから、仕方ない。
「で、でも、嫌いでもない」
え? ハテナと首をかしげて、藍くんを見る。
「どっちかと言えば、好きに近い嫌いで……あれ、嫌いに近い好き? なんか、よくわかんなくなってきた」
くしゃくしゃと頭をさわって、混乱しているみたい。
その姿が小さな子どもみたいに思えて、可愛らしくて、自然と頬がゆるんだ。
「あはは、なにそれ」
「わ、笑うな! とにかく、まあまあ好きってことだよ」
ぶっきらぼうな口調だけど、藍くんなりの仲直りだと伝わった。
「ありがとう。わたしも、藍くんのこと好きだよ」
「バッーーカじゃねぇの。なに言ってんだ。オレは、まあまあって言ったんだよ! 勘違いするな!」
大げさなほどのテンパりように、安斎さんと矢野さんがすかさずカメラをかまえる。
ランアオのレアショットだと言いながら、逃げる藍くんを追いかけて。
微笑ましい光景を見守りながら、ふにゃふにゃと笑っていると、椿くんに手を引かれて庭へ降りた。
「こっち」
連れられるまま、みんなから離れて、植木の陰まで歩いていく。
シーッと人差し指を立てる椿くんに、ドキドキと音がなり始める。