八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
わたし、ウソカレになりまして
八城家へお世話になって、一ヵ月が過ぎようとしている。
一つ屋根の下で暮らしてみて、良くも悪くもみんなのイメージが変わってきた。
琥珀さんは、紳士だと思っていたのに、相変わらず距離感が近くて戸惑う。これが男子に対しての態度なのか、と疑問に思うことも。
クールな印象だった椿くんは、たまに子どもっぽく甘えん坊になるところが可愛かったり。
逆に、絡みづらかった藍くんが、意外と素直で優しいところがあることを知った。
少しずつだけど、八城家のみんなと仲良くなれている気がして、わたしは嬉しい。お父さんとお母さんにも、昨日の電話で安心してと伝えた。
順調、順調!
と、思っていたのだけど、ここへ来てまたもや試練に襲われたのだ。
学校裏に呼び出されて、なにやらただならぬ空気を感じている。
クラスカースト一軍の穂村さんに、ツンと上がった目じりで見つめられて。
「み、みやの彼氏になって……!」
また、なにか怒られるのかな。みやって、穂村さんの下の名前か。
「……へ?」
今、とてもマヌケな顔をしているだろう。
それくらい、予想外でありえない発言だった。
「え、ぼ、僕?」
挙動不審になるわたしに、頬を赤らめながら穂村さんがコクンとうなずいた。
いきなり頭をたたかれたような衝撃。
一体、なにが起こった⁉︎
「三葉っちに、彼氏のフリしてほしいの」
一つ屋根の下で暮らしてみて、良くも悪くもみんなのイメージが変わってきた。
琥珀さんは、紳士だと思っていたのに、相変わらず距離感が近くて戸惑う。これが男子に対しての態度なのか、と疑問に思うことも。
クールな印象だった椿くんは、たまに子どもっぽく甘えん坊になるところが可愛かったり。
逆に、絡みづらかった藍くんが、意外と素直で優しいところがあることを知った。
少しずつだけど、八城家のみんなと仲良くなれている気がして、わたしは嬉しい。お父さんとお母さんにも、昨日の電話で安心してと伝えた。
順調、順調!
と、思っていたのだけど、ここへ来てまたもや試練に襲われたのだ。
学校裏に呼び出されて、なにやらただならぬ空気を感じている。
クラスカースト一軍の穂村さんに、ツンと上がった目じりで見つめられて。
「み、みやの彼氏になって……!」
また、なにか怒られるのかな。みやって、穂村さんの下の名前か。
「……へ?」
今、とてもマヌケな顔をしているだろう。
それくらい、予想外でありえない発言だった。
「え、ぼ、僕?」
挙動不審になるわたしに、頬を赤らめながら穂村さんがコクンとうなずいた。
いきなり頭をたたかれたような衝撃。
一体、なにが起こった⁉︎
「三葉っちに、彼氏のフリしてほしいの」