八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
ぐつぐつハンバーグを煮込んでいる横で、椿くんがじっとこっちを見ている。落ち着かない。
そろそろいいかな?
ハンバーグを少し割って、中身の色を確認。火は通っているから、あとは味だけ。
箸を口へ運ぼうとしたとき、手がうばわれた。顔のすぐ横で、椿くんがパクリとハンバーグを食べる。
「……うまい」
カァーッと頬が熱くなって、動けない。
まだ、味見していないのに。この箸を使ったら、間接キスになっちゃう。
どうしようと困っていたら、小皿に残っているハンバーグを箸でつかんで、はいと渡された。
「えっと……」
「食わないの?」
断るのも変だよね。
小さくあけた口の中に、デミグラスソースの味が広がる。
「おいひい」
満足そうに笑う椿くんを見て、余計にドキドキした。
気にしてるのは、わたしだけなのかな。
でも、嫌いだったら、こんなことしないよね?
落ち着かせようと、呼吸を整えながら時計を見る。いつの間にか、午後五時を過ぎていた。
「藍くん、まだ帰って来ないね。琥珀さんも、遅くなるのかな?」
変に意識しないように。
ブロッコリーや人参のソテーを盛り付けて、あとはポテトを揚げるだけ。
できたての方がおいしいから、二人が帰って来る頃を見計らって作ろう。
「珀と藍なら、今日帰ってこないけど」
そろそろいいかな?
ハンバーグを少し割って、中身の色を確認。火は通っているから、あとは味だけ。
箸を口へ運ぼうとしたとき、手がうばわれた。顔のすぐ横で、椿くんがパクリとハンバーグを食べる。
「……うまい」
カァーッと頬が熱くなって、動けない。
まだ、味見していないのに。この箸を使ったら、間接キスになっちゃう。
どうしようと困っていたら、小皿に残っているハンバーグを箸でつかんで、はいと渡された。
「えっと……」
「食わないの?」
断るのも変だよね。
小さくあけた口の中に、デミグラスソースの味が広がる。
「おいひい」
満足そうに笑う椿くんを見て、余計にドキドキした。
気にしてるのは、わたしだけなのかな。
でも、嫌いだったら、こんなことしないよね?
落ち着かせようと、呼吸を整えながら時計を見る。いつの間にか、午後五時を過ぎていた。
「藍くん、まだ帰って来ないね。琥珀さんも、遅くなるのかな?」
変に意識しないように。
ブロッコリーや人参のソテーを盛り付けて、あとはポテトを揚げるだけ。
できたての方がおいしいから、二人が帰って来る頃を見計らって作ろう。
「珀と藍なら、今日帰ってこないけど」