魅了たれ流しの聖女は、ワンコな従者と添い遂げたい。
ごめんなさい……。
◆◆◆
(アイリ様っ、なんて御無体なーーーっ!!!)
昼間は、膝に乗せているだけでも甘い香りにムラムラしているのに、『羊よ!』と目をキラキラさせて俺を見上げるアイリ様の可愛らしさに、その頬をペロペロ舐め回したくなった。
そうする代わりに、『羊が一匹、羊が二匹……』と数えて、自分の気を逸した。
なのに、なのに、この小さなベッドで人型で一緒に寝るなんて……。
(なんという拷問ですかーーーっ!!!)
想像しただけで滾ってくる。
「アイリ様、俺は床で寝ます」
考えたらベッドである必要はない。
木の床は少々硬いだろうが、安心感が違う。
そう思ったのに、心優しいアイリ様は「そんなのダメよ。体が痛くなっちゃうわ」と許してくれない。
それでも、ためらっている俺に、アイリ様が悲しげなお顔になった。
「カイルは私と寝るのが嫌なの?」
上目遣いで俺を見るアイリ様は卑怯なくらい可愛らしい。
(キュ〜〜〜ン。寝たいです寝たいです寝たいです!!!)
「……嫌なわけありません」
「よかったぁ」
にぱっと笑顔を浮かべて、アイリ様は俺の手を引っ張った。
俺はしぶしぶベッドに上がり、横になったアイリ様に上掛けをかぶせると、ベッドの端ギリギリのところで寝ころがった。
「そんなところにいたら落ちてしまうわ」
アイリ様がにこやかに逃げ道を塞ぐ。
結局、中央寄りに移動させられて、無になって、仰向けになると、アイリ様が身を寄せてきた。
「ふふっ、カイルとこういうふうに寝るのは初めてね」
無邪気な声が耳をくすぐり、その近さに身を強ばらせる。横を向いたら、唇がアイリ様に触れそうだ。
身動きできず、固まっていたら、お疲れになっていたようで、ほどなくアイリ様のかわいい寝息が聞こえてきた。
そぉっと、横を向く。が、光の速さで顔を戻した。
(やばいやばいやばい。なんという可愛らしさだ!!!)
俺の方を向いて、目を閉じているアイリ様。
チェリーピンクの長いまつげは伏せられ、控えめな鼻からは芳しい寝息が漏れる。つやつやぷるんな唇が俺を誘うように少し開いていた。
見たのは一瞬だったのに、しっかり頭に焼きついてしまった。
風呂で抜いてきたというのに、俺のものが下着を突き上げてくる。
(ダメだ。萎えろ、俺。萎えろ)
しかし、このところお世話になっているオッサンシリーズでも萎えることは難しかった。すぐ横からアイリ様の得も言われぬ香りと息が俺の鼻も耳も刺激するからだ。
その晩、俺は風呂場とベッドを何度も往復することになった。
つ、疲れた……。
(アイリ様っ、なんて御無体なーーーっ!!!)
昼間は、膝に乗せているだけでも甘い香りにムラムラしているのに、『羊よ!』と目をキラキラさせて俺を見上げるアイリ様の可愛らしさに、その頬をペロペロ舐め回したくなった。
そうする代わりに、『羊が一匹、羊が二匹……』と数えて、自分の気を逸した。
なのに、なのに、この小さなベッドで人型で一緒に寝るなんて……。
(なんという拷問ですかーーーっ!!!)
想像しただけで滾ってくる。
「アイリ様、俺は床で寝ます」
考えたらベッドである必要はない。
木の床は少々硬いだろうが、安心感が違う。
そう思ったのに、心優しいアイリ様は「そんなのダメよ。体が痛くなっちゃうわ」と許してくれない。
それでも、ためらっている俺に、アイリ様が悲しげなお顔になった。
「カイルは私と寝るのが嫌なの?」
上目遣いで俺を見るアイリ様は卑怯なくらい可愛らしい。
(キュ〜〜〜ン。寝たいです寝たいです寝たいです!!!)
「……嫌なわけありません」
「よかったぁ」
にぱっと笑顔を浮かべて、アイリ様は俺の手を引っ張った。
俺はしぶしぶベッドに上がり、横になったアイリ様に上掛けをかぶせると、ベッドの端ギリギリのところで寝ころがった。
「そんなところにいたら落ちてしまうわ」
アイリ様がにこやかに逃げ道を塞ぐ。
結局、中央寄りに移動させられて、無になって、仰向けになると、アイリ様が身を寄せてきた。
「ふふっ、カイルとこういうふうに寝るのは初めてね」
無邪気な声が耳をくすぐり、その近さに身を強ばらせる。横を向いたら、唇がアイリ様に触れそうだ。
身動きできず、固まっていたら、お疲れになっていたようで、ほどなくアイリ様のかわいい寝息が聞こえてきた。
そぉっと、横を向く。が、光の速さで顔を戻した。
(やばいやばいやばい。なんという可愛らしさだ!!!)
俺の方を向いて、目を閉じているアイリ様。
チェリーピンクの長いまつげは伏せられ、控えめな鼻からは芳しい寝息が漏れる。つやつやぷるんな唇が俺を誘うように少し開いていた。
見たのは一瞬だったのに、しっかり頭に焼きついてしまった。
風呂で抜いてきたというのに、俺のものが下着を突き上げてくる。
(ダメだ。萎えろ、俺。萎えろ)
しかし、このところお世話になっているオッサンシリーズでも萎えることは難しかった。すぐ横からアイリ様の得も言われぬ香りと息が俺の鼻も耳も刺激するからだ。
その晩、俺は風呂場とベッドを何度も往復することになった。
つ、疲れた……。