もうちょっとだけ、秘密。
「終わんない〜」
「こなつ、ほんっとバカだよね」
「それ、今日聞くの13回目…」
目の前にこんもりと積まれた課題の山には、さすがに呆れる。これでも、幾らかは片付けた後の光景。
タイムリミット3日の量では、絶対ない。
一体コイツは夏休み、何をしてたんだ。
はぁ、と無遠慮に盛大な溜息を吐く。
始業式目前で学校に呼び出すから何かと思えば…。いや、ムカつくことに、何かは大体想定できてしまったけど。
「だーかーらー、課題は計画的にってあれほど口酸っぱく言ったよね?」
「ご利用は計画的に、風に言わないでよ。なんか、ろくでなしみたいに聞こえるじゃん」
「実際そうでしょ」
僕はとシャーペンのノック部分で、コンコンコンと額を小突く。
「こなつ、本当に脳味噌詰まってる?」
「それ、地味に痛いから!!」
こなつは手の平で僕の攻撃を払い退けて、ぷうっと頬を膨らませる。
それから机に顎を置き、甘えるように上目遣いで僕を見つめる。
「レオ、休憩しよ〜」
…確かに、ぶっ続けで問題を解かされていたせいで集中力も大分落ちている。
「5分な」
「やった!」