カタストロフィ
「や、やめて!お願い、やだぁっ」
形を確かめるように胸を揉まれ、あちこちに口付けが落ちる。
首筋から鎖骨へ、鎖骨から脇へ、脇から下乳へ。
大きく匂いを吸い込んだかと思うと、ねっとりと舌を這わせて文字通り味わったりもする。
その度にユーニスは、制止とも懇願とも取れる甘い叫びを漏らした。
だが力の入らない上擦った声は、抑止力になるどころかダニエルの劣情を煽るだけである。
「ひんっ、あ、ああああっ!!」
乳房の中央を彩る赤い果実はすっかり熟しており、ダニエルはそれをゆったりと口に含んで味わった。
優しく舌で扱くたびに、ユーニスの体は小刻みに震える。
まだ理性が手放せないのか、彼女の呼吸はダニエルが想像していたより乱れていない。
それを苦々しく受け止めて、ダニエルは次に進んだ。
「こんな時でも理性を飛ばそうとしないなんて、本当に強情だね。でも、そういうところも含めて好きだよ」
ユーニスが思わず力を抜いてしまったその瞬間、ダニエルの両手が内股にかけられた。
そして中から外へとこじ開けられ、もう二度と人目には晒さないはずだった部分が晒される。
止める間もなく、ダニエルはユーニスの秘められた場所に顔を埋めた。
「待って!それだけは、あっああっ!」
女性ならば誰も抗うことなど出来ない直接的な場所を舌で覆われ、ユーニスの理性は一気に崩壊した。
ピチャピチャとささやかな音を鳴らしながら、ダニエルの舌先は花びらの隙間を行き来する。
最初は左、程なくして右、そしてまた左と何度となく隙間をなぞられるたびに、ユーニスのミルク色の肌はほんのりとピンク色に染まっていった。
じんわりと花びらの芯が熱を持ち始める。
未知の感覚ではあったが、荒い呼吸を繰り返す中でユーニスは本能的に悟っていた。
この緩やかな熱が爆ぜた時、今まで知らなかった〝快楽〟というものがわかるのだと。
それを期待してか、いつの間にかユーニスは抵抗するのをやめていた。
己の蜜を纏いはじめたそこを大人しく差し出す彼女に、ダニエルは舌なめずりして目を妖しく光らせる。
「そう、それでいい。もう何も考えないで、僕に流されて」
たくさん気持ち良くするから。
その一言が耳に入るのと同時に、ユーニスは初めて経験する熱に声をあげた。
「あ、きゃああああっ!!」
柔らかな舌の腹で花芯を捕らえた後、味を確かめるようにジワジワと舌が上がっていく。
不意にぷっくりと立ち上がった中央が優しく吸われ、ユーニスは快楽の谷底に突き落とされた。