ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます
昨日あった事
洗濯場で働いていると、同僚のリリアが追加の洗い物を持って隣へ腰掛けた。
「うわ、まだこんなにあるの?」
それを見た先輩メイドのマーサがうんざりした顔をした。
「まだまだあるのよ、昨日のパーティーで凄く汚れたんだって!」
「ええっ! パーティーで?」
「やだっ! 知らないのマーサ、パーティー会場に魔獣が出て大変だったらしいわよ」
そう言ってリリアが洗い物の中から水色のテーブルクロスを広げて見せた。そこには茶色い染みが点々と付いている。
「…… 何それ、まさか血痕?」
「そう、正解よ! 昨日出た魔獣をパーティーに来ていたあの、オスカー・レイナルド様がこう、スパッとやっつけたらしいの!それは素敵だったって! 魔獣目掛けて飛び上がるオスカー様の銀色の髪が煌めいて、昼間なのに輝く流星の様だったって侍女達が噂していたのよ、私も見たかった~!」
手を剣に見立て、切るような真似をしながら話をするリリア、それを見聞きしながら、ゴシゴシと手を休める事なく私達は汚れを落としていく。
「ただね、その時怪我を負ったメイドがいて、治療室に運ばれて治療を受けたらしいけど、今朝その子が居なくなったって、治癒魔法士が騒いでいたらしいのよ」
「ぐっ」
……変な声をあげてしまった。
リリアとマーサは驚いて私を見ている。
「どうしたの? 変な声だして」
「ううん、何で治癒魔法士が騒いでいたのかなぁって… 思って」
「ああ、そのメイドを探しているらしいわよ、でも難しいわよねー、分かっているのは茶色い髪のメイドってだけらしいから」
「…… 探しているのって…… 何故かしら」
( やっぱり… 治療費 払っていないから⁈ )
既に汚れは落ちているシーツを何度も擦り、私は内心ビクビクしながらリリアに聞いた。
「それは分からないわ、ただね、そのメイドを助けたオスカー様とエスター様が今日も登城されているそうよ!」
「うわ、まだこんなにあるの?」
それを見た先輩メイドのマーサがうんざりした顔をした。
「まだまだあるのよ、昨日のパーティーで凄く汚れたんだって!」
「ええっ! パーティーで?」
「やだっ! 知らないのマーサ、パーティー会場に魔獣が出て大変だったらしいわよ」
そう言ってリリアが洗い物の中から水色のテーブルクロスを広げて見せた。そこには茶色い染みが点々と付いている。
「…… 何それ、まさか血痕?」
「そう、正解よ! 昨日出た魔獣をパーティーに来ていたあの、オスカー・レイナルド様がこう、スパッとやっつけたらしいの!それは素敵だったって! 魔獣目掛けて飛び上がるオスカー様の銀色の髪が煌めいて、昼間なのに輝く流星の様だったって侍女達が噂していたのよ、私も見たかった~!」
手を剣に見立て、切るような真似をしながら話をするリリア、それを見聞きしながら、ゴシゴシと手を休める事なく私達は汚れを落としていく。
「ただね、その時怪我を負ったメイドがいて、治療室に運ばれて治療を受けたらしいけど、今朝その子が居なくなったって、治癒魔法士が騒いでいたらしいのよ」
「ぐっ」
……変な声をあげてしまった。
リリアとマーサは驚いて私を見ている。
「どうしたの? 変な声だして」
「ううん、何で治癒魔法士が騒いでいたのかなぁって… 思って」
「ああ、そのメイドを探しているらしいわよ、でも難しいわよねー、分かっているのは茶色い髪のメイドってだけらしいから」
「…… 探しているのって…… 何故かしら」
( やっぱり… 治療費 払っていないから⁈ )
既に汚れは落ちているシーツを何度も擦り、私は内心ビクビクしながらリリアに聞いた。
「それは分からないわ、ただね、そのメイドを助けたオスカー様とエスター様が今日も登城されているそうよ!」