アンドロイド・ニューワールドⅡ
結果。

鮭茶漬け担当は、面倒臭いを連呼していた男子生徒。

ポタージュ担当は、奏さんと、もう一人の女子生徒。

ステーキ担当は、奏さんを幽霊呼ばわりした女子生徒。

ロールケーキ担当は、私と湯野さんに決定しました。

「ちっ。何だよ、何で俺がこんな面倒臭い…」

と、鮭茶漬け担当の男子生徒は愚痴りました。

それは鮭茶漬けに対する冒涜ですか。

「厳正なくじ引きの結果です。異論は認めません」

と、私は言いました。

この場合、ここで異論を認めてしまうと。

皆さんが、我も我もと不満を言い出しかねませんから。

それでは、くじ引きで決めた意味がありません。

一度決定したのですから、皆さん多少の不満はあれど、この結果を受け入れてもらわなければ困ります。

「次の授業のレシピ探しは、この担当者にそれぞれ一任します。各々、作りたいレシピを探しておいてください」

と、私は言いました。

ここからは、それぞれメニュー別の担当者に一任します。

レシピ探しも、調理もです。

「買い物係はどうするの?」

と、奏さんを幽霊呼ばわりした女子生徒が尋ねました。

そういえば、決めていませんでしたね。

それぞれ、必要なものは各自担当者が買ってきてください…と、言いたいところでしたが。

それでは、さすがに効率が悪いでしょう。

誰かがまとめて買ってきた方が、効率は良いです。

それでは。

「これも、くじ引きで決めましょうか」

と、私は言いました。

しかし。

「ちょっと待てよ。俺部活あるから、前日の放課後に買い物なんて行けねぇ」

と、男子生徒は不満たらたらで言いました。

そうですか。

そういえば、皆さん部活動に参加しているのでしたね。

私と奏さんは、仮バドミントン部ですから、休もうと思えばいつでも休めますが。

「私も部活あるから無理」

「私はその日塾だから」

「あ、私も」

と、女子生徒三名も、次々と予定を出して拒否しました。

本当に予定があるのでしょうか。買い物係を任せられるのが嫌で、便乗しているようにも聞こえますが。

しかし、そういうことなら仕方ありません。

「分かりました。では買い物は私が行きますので、必要な材料を事前に教えてください」

と、私は言いました。

ここは、リーダーが率先して動くとしましょう。
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