アンドロイド・ニューワールドⅡ
「進捗状況を尋ねるのを失念していました。今どのような状況なのですか?」
「えーと…。実はまだ、ポタージュにするじゃがいもが、カチカチの段階」
と、奏さんは答えました。
ボウルの中で、やたら大きく切られた生煮えのじゃがいもが、すっかり冷めていました。
…何も進んでいませんね。
「これを潰して、裏ごし器で裏ごしして、スープにする予定だったんだけど…」
と、奏さんは言いました。
「生煮えですね。これでは潰せないのでは?」
「うん…」
「そもそも、大きく切り過ぎですね。もう少し小さく切っていれば…」
と、私は言いかけました。
すると。
「何よ。アンタまで私のせいにするの!?」
と、ポタージュ担当の女子生徒は、私に食ってかかりました。
ガルガル期ですね。
「どうせ潰すんだから、多少大きく切ったって良いでしょ!?」
「多少と言っても、限度があるでしょう」
「これくらい潰せるでしょ。ちゃんとレシピ通りレンジにかけたんだから」
と、ポタージュ担当の女子生徒は、強硬論を唱えました。
いくらレシピ通りに温めても、これだけぶつ切りでは、なかなか火も通らないでしょう。
その証拠に具材は生煮え、そして既に冷めきって、余計潰しにくくなっています。
この状態で潰して、裏ごしまでするのは至難の業です。
「もっと小さく切り直して、それから温め直しましょう。打開策はそれだけです」
と、私は言いました。
「はぁ?そんなことしてる暇ないでしょ?」
「とはいえ、そうしないと前に進みませんから。こうして口論してる間に、少しでも…」
と、私は言いかけました。
そのときです。
彼女は、私にとって、大変聞き捨てならないことを言いました。
「大体緋村、アンタが役に立たないのが悪いのよ。足もない癖に、足を引っ張るだけなんだから」
「…!」
と、奏さんは無言で目を見開き。
そして、酷く困ったような、後ろめたいような表情になりました。
「こういう行事のときは、いつも休んでたじゃない。なのに何なの?普通の顔して出てきて。最近調子に乗り過ぎ、」
と、ポタージュ担当の女子生徒は言いかけました。
が、それ以上は言えませんでした。
理由は簡単です。
私が、ピシャリと彼女の頬を張ったからです。
「えーと…。実はまだ、ポタージュにするじゃがいもが、カチカチの段階」
と、奏さんは答えました。
ボウルの中で、やたら大きく切られた生煮えのじゃがいもが、すっかり冷めていました。
…何も進んでいませんね。
「これを潰して、裏ごし器で裏ごしして、スープにする予定だったんだけど…」
と、奏さんは言いました。
「生煮えですね。これでは潰せないのでは?」
「うん…」
「そもそも、大きく切り過ぎですね。もう少し小さく切っていれば…」
と、私は言いかけました。
すると。
「何よ。アンタまで私のせいにするの!?」
と、ポタージュ担当の女子生徒は、私に食ってかかりました。
ガルガル期ですね。
「どうせ潰すんだから、多少大きく切ったって良いでしょ!?」
「多少と言っても、限度があるでしょう」
「これくらい潰せるでしょ。ちゃんとレシピ通りレンジにかけたんだから」
と、ポタージュ担当の女子生徒は、強硬論を唱えました。
いくらレシピ通りに温めても、これだけぶつ切りでは、なかなか火も通らないでしょう。
その証拠に具材は生煮え、そして既に冷めきって、余計潰しにくくなっています。
この状態で潰して、裏ごしまでするのは至難の業です。
「もっと小さく切り直して、それから温め直しましょう。打開策はそれだけです」
と、私は言いました。
「はぁ?そんなことしてる暇ないでしょ?」
「とはいえ、そうしないと前に進みませんから。こうして口論してる間に、少しでも…」
と、私は言いかけました。
そのときです。
彼女は、私にとって、大変聞き捨てならないことを言いました。
「大体緋村、アンタが役に立たないのが悪いのよ。足もない癖に、足を引っ張るだけなんだから」
「…!」
と、奏さんは無言で目を見開き。
そして、酷く困ったような、後ろめたいような表情になりました。
「こういう行事のときは、いつも休んでたじゃない。なのに何なの?普通の顔して出てきて。最近調子に乗り過ぎ、」
と、ポタージュ担当の女子生徒は言いかけました。
が、それ以上は言えませんでした。
理由は簡単です。
私が、ピシャリと彼女の頬を張ったからです。