アンドロイド・ニューワールドⅡ
昨日はチョコレートご飯をお弁当に入れて、奏さんを真顔にしてしまったので。
今日はまた、趣旨を変えることにしましま。
今度こそ、奏さんにも素直に褒めてもらえるお弁当を作りたいものです。
そう思って、私はついに、本の力を借りることにしました。
そう。この世で、知見を得るには最も重要なアイテムです。
えぇ、勿論ありました。
私の好きな、あのシリーズから。
『猿でも分かる!初心者のお弁当作り』という本を、熟読しました。
誰に何と言われようとも、やはりこのシリーズは万能です。
『Neo Sanctus Floralia』の書庫に、たくさん置いてあったのも納得します。
その本を参考に、更に別の本も読み。
成程、お弁当作りとはこういうものなのか、と納得しました。
そこで私は今日、再び心機一転し。
新たに、お弁当を作ってきました。
一昨日よりも、昨日よりも、手の込んだ素晴らしいお弁当が出来上がりました。
おまけに、最近の流行を押さえた、特別性です。
これなら、きっと奏さんも手放しで褒めてくれるでしょう。
「…と、そのような訳なので、今日のお弁当をご覧ください」
と、私は言いながら。
曲げわっぱのお弁当箱を、奏さんの前に出しました。
「ど、どのような訳なのかは分からないけど…。今日はどんなお弁当にしたの?」
と、奏さんは聞きました。
よくぞ聞いてくれました。
「昨日私は、『猿でも分かる!初心者のお弁当』という本を読みました」
「あ、成程、本を読んで作ったんだね」
と、奏さんは言いました。
真顔ではなく、明るい顔で。
やはり本の力は偉大です。
「すると、そこに書いてありました。昨今では、キャラ弁なるお弁当が流行っていると」
「うっ?」
と、奏さんの顔色が変わりました。
う?
「そこで私は、キャラ弁を作ってきました」
「そ、そうなんだ…。昨日までよりはマシ…いや、それでもまだ、ちょっと不安を感じる…」
と、奏さんは言いました。
「大丈夫です奏さん。私は昨日、もう一冊…『猿でも分かる!初めてのキャラ弁』という本も読んできました」
と、私は言いました。
やはり、本の力は偉大です。
「そ、そう…。本当に何でもあるんだね、その本…」
「はい。とても万能です」
「それで…瑠璃華さんは、どんなキャラ弁を作ったの?何かのキャラクター?可愛い?」
と、奏さんは尋ねました。
よくぞ聞いてくれました。
「えぇ、とても可愛いキャラクターをチョイスしてきました」
「そっか…。それは楽しみだね。見せてもらって良い?」
「勿論です、どうぞ」
と、私は言いながら、お弁当箱の蓋を開けました。
途端に。
「〜っ!!」
と、奏さんは卒倒しかけていました。
今日はまた、趣旨を変えることにしましま。
今度こそ、奏さんにも素直に褒めてもらえるお弁当を作りたいものです。
そう思って、私はついに、本の力を借りることにしました。
そう。この世で、知見を得るには最も重要なアイテムです。
えぇ、勿論ありました。
私の好きな、あのシリーズから。
『猿でも分かる!初心者のお弁当作り』という本を、熟読しました。
誰に何と言われようとも、やはりこのシリーズは万能です。
『Neo Sanctus Floralia』の書庫に、たくさん置いてあったのも納得します。
その本を参考に、更に別の本も読み。
成程、お弁当作りとはこういうものなのか、と納得しました。
そこで私は今日、再び心機一転し。
新たに、お弁当を作ってきました。
一昨日よりも、昨日よりも、手の込んだ素晴らしいお弁当が出来上がりました。
おまけに、最近の流行を押さえた、特別性です。
これなら、きっと奏さんも手放しで褒めてくれるでしょう。
「…と、そのような訳なので、今日のお弁当をご覧ください」
と、私は言いながら。
曲げわっぱのお弁当箱を、奏さんの前に出しました。
「ど、どのような訳なのかは分からないけど…。今日はどんなお弁当にしたの?」
と、奏さんは聞きました。
よくぞ聞いてくれました。
「昨日私は、『猿でも分かる!初心者のお弁当』という本を読みました」
「あ、成程、本を読んで作ったんだね」
と、奏さんは言いました。
真顔ではなく、明るい顔で。
やはり本の力は偉大です。
「すると、そこに書いてありました。昨今では、キャラ弁なるお弁当が流行っていると」
「うっ?」
と、奏さんの顔色が変わりました。
う?
「そこで私は、キャラ弁を作ってきました」
「そ、そうなんだ…。昨日までよりはマシ…いや、それでもまだ、ちょっと不安を感じる…」
と、奏さんは言いました。
「大丈夫です奏さん。私は昨日、もう一冊…『猿でも分かる!初めてのキャラ弁』という本も読んできました」
と、私は言いました。
やはり、本の力は偉大です。
「そ、そう…。本当に何でもあるんだね、その本…」
「はい。とても万能です」
「それで…瑠璃華さんは、どんなキャラ弁を作ったの?何かのキャラクター?可愛い?」
と、奏さんは尋ねました。
よくぞ聞いてくれました。
「えぇ、とても可愛いキャラクターをチョイスしてきました」
「そっか…。それは楽しみだね。見せてもらって良い?」
「勿論です、どうぞ」
と、私は言いながら、お弁当箱の蓋を開けました。
途端に。
「〜っ!!」
と、奏さんは卒倒しかけていました。