アンドロイド・ニューワールドⅡ
そこで、私はその日。
帰宅後、早速、「あなたへのおすすめ」ゲーム一覧から、育成シミュレーションアプリゲームをインストールし、挑戦してみたのですが…。
「奏さん、私には駄目でした」
と、翌日、私は真っ先に奏さんに報告しました。
「え、な、何が?」
「育成シミュレーションアプリゲームです」
と、私は答えました。
「あぁ、昨日の話の続きだね?」
「はい」
「何でも即断即決で、フットワーク軽いのは、瑠璃華さんの長所だよね」
と、奏さんは言いました。
いつも私の長所を見つけてくださって、ありがとうございます。
それは有り難いのですが、しかし、私にはアプリゲームを続ける才能がないようです。
何でもそつなくこなす『新世界アンドロイド』を目指す私にとっては、悲しいことですね。
いえ、私には悲しいという感情はないはずなのですが。
「育成ゲームか…。最近色々あるよね。瑠璃華さんは、何を育てたの?」
「うさぎです」
「…」
と、奏さんは、何故か無言でした。
何故無言なのでしょう。
「聞こえませんでしたか?」
「…いや、聞こえてるんだけど…。瑠璃華さんが、素直にそんな…王道に可愛い動物を育てるとは思わなかったから」
と、奏さんは言いました。
私に心はありませんが、心外です。
「奏さん、私は何を育てると思っていたのですか?」
「え?そうだな…ライオンとかワニとかヘビとか育てそうだなって…」
「それは酷い誤解です」
「あ、ごめん…。そうだよね、瑠璃華さんも女の子だから…うさぎを育てることもあるよね。ごめん」
と、奏さんは謝罪しました。
女の子であることと、うさぎを育てることに、何の関連があるのかは不明ですが。
「で…うさぎの育成ゲーム、駄目だったの?」
「はい。失敗でした」
「何が?思ってたほど可愛くなかったとか…?」
「いえ、可愛さは特に問題ではないのですが」
と、私は言いました。
あのアプリケーションゲームには、致命的な欠点があったのです。
それは。
「そのゲームは、まず一匹のうさぎを飼育し、しばらくすると別のうさぎも加わり、子孫が増えたりするゲームだったのですが」
「成程。王道だね」
「問題は、ゲーム内の時間で、一定時間が経過すると…飼育年数の長いうさぎが死んでしまう点です」
と、私は言いました。
これは、致命的な欠点です。
帰宅後、早速、「あなたへのおすすめ」ゲーム一覧から、育成シミュレーションアプリゲームをインストールし、挑戦してみたのですが…。
「奏さん、私には駄目でした」
と、翌日、私は真っ先に奏さんに報告しました。
「え、な、何が?」
「育成シミュレーションアプリゲームです」
と、私は答えました。
「あぁ、昨日の話の続きだね?」
「はい」
「何でも即断即決で、フットワーク軽いのは、瑠璃華さんの長所だよね」
と、奏さんは言いました。
いつも私の長所を見つけてくださって、ありがとうございます。
それは有り難いのですが、しかし、私にはアプリゲームを続ける才能がないようです。
何でもそつなくこなす『新世界アンドロイド』を目指す私にとっては、悲しいことですね。
いえ、私には悲しいという感情はないはずなのですが。
「育成ゲームか…。最近色々あるよね。瑠璃華さんは、何を育てたの?」
「うさぎです」
「…」
と、奏さんは、何故か無言でした。
何故無言なのでしょう。
「聞こえませんでしたか?」
「…いや、聞こえてるんだけど…。瑠璃華さんが、素直にそんな…王道に可愛い動物を育てるとは思わなかったから」
と、奏さんは言いました。
私に心はありませんが、心外です。
「奏さん、私は何を育てると思っていたのですか?」
「え?そうだな…ライオンとかワニとかヘビとか育てそうだなって…」
「それは酷い誤解です」
「あ、ごめん…。そうだよね、瑠璃華さんも女の子だから…うさぎを育てることもあるよね。ごめん」
と、奏さんは謝罪しました。
女の子であることと、うさぎを育てることに、何の関連があるのかは不明ですが。
「で…うさぎの育成ゲーム、駄目だったの?」
「はい。失敗でした」
「何が?思ってたほど可愛くなかったとか…?」
「いえ、可愛さは特に問題ではないのですが」
と、私は言いました。
あのアプリケーションゲームには、致命的な欠点があったのです。
それは。
「そのゲームは、まず一匹のうさぎを飼育し、しばらくすると別のうさぎも加わり、子孫が増えたりするゲームだったのですが」
「成程。王道だね」
「問題は、ゲーム内の時間で、一定時間が経過すると…飼育年数の長いうさぎが死んでしまう点です」
と、私は言いました。
これは、致命的な欠点です。