アンドロイド・ニューワールドⅡ
「おはようございます、奏さん。今日は朝から斧がよく降ってきまして、実に文化祭日和ですね」

「うん…。何が言いたいのかさっぱり分からないけど、今日は晴天だよ」

と、奏さんは言いました。

私と奏さんの現在地は、奏さんが住む児童養護施設です。

私はここに、奏さんを迎えに来ました。

今日は星屑学園は、昨日の振替休日として、学校がお休みなので。

平日ではありますが、自由に出掛けることが出来ます。

何だか得をした気分ですね。

「では行きましょう。斧が降っているので、気をつけて行きましょうね」

「俺の目には何も見えないけどなぁ…。心の綺麗な人にだけ見えるのかもしれない」

と、奏さんは呟きました。

私には心がないので、何も見えません。

冗談を言い合える仲というのは、素晴らしい関係ですね。

私は奏さんの背後に回り、彼の車椅子のハンドルを掴みました。

では、そろそろ出発です。
 
いざ、碧衣さんのいる、私立青薔薇学園へ。
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