アンドロイド・ニューワールドⅡ
…とはいえ。

「分かりました。碧衣さんにも、声をかけてみます」

と、私は答えました。

聞くだけなら、聞いてみても良いでしょう。

もし彼が断ったなら、それまでです。

次学校に行ったとき、奏さんと琥珀さんに、碧衣さんを呼んでも良いか尋ねて。

二人の了承が得られたら、今度は碧衣さんに連絡を取ってみましょう。

そこで碧衣さんが「参加する」と仰れば、クリスマス会のメンバーは四人になります。

もし碧衣さんが「行きません」と仰れば、当初の予定通り三人で行います。

そういうことで良いでしょう。

出来れば、碧衣さんにも参加して欲しいところですが。

こればかりは、私の意思ではどうにもなりません。

『うんうん。人数は多いほど良い!仲良くクリスマスケーキを食べれば、誰とだって仲良くなれるよ〜』

と、久露花局長はにこにこしながら言いました。

やはり、絶望的なまでの楽観主義ですね。

「…誰もが久露花局長のような考えになれたら、世界は平和でしょうね」

『え?何それどういう意味?嫌味?嫌味なの?』

「それでは通信を終了します」

『ちょっとぉぉぉ瑠璃華ちゃん!?何だか辛辣!私に辛辣じゃない最近!?』

と、久露花局長が画面の向こうで騒いでいましたが。

聞こえなかったことにしました。ブチッ。
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