アンドロイド・ニューワールドⅡ
そして。

次に登校したとき、私は奏さんと琥珀さんの、両名に提案しました。

クリスマス会に、碧衣さんを呼んではどうか、と。

奏さんは快諾でした。

「良いよ。男一人なの、ちょっと気まずかったから。男性要員が来てくれるのは有り難い」

とのことでした。

成程。やはり男女比率の悪さを気にしていたのですね。

是非とも、碧衣さんが了解してくれると良いのですが。

そしてもう一人、件の琥珀さんにも聞いてみました。

前回碧衣さんと揉めた、その当事者である琥珀さんが、碧衣さんが来ることを了承してくれるかは、怪しいところでした。

頑固者の琥珀さんのことですから、一度「嫌です」と言ったら、テコでも動かないでしょう。

何と説得すれば良いものか、と思いながら、琥珀さんに尋ねてみたところ。

「…」

と、琥珀さんはしばし無言になりました。

あ、これは断られる流れですね。

と、私は思いましたが。

「…碧衣さんが来たがってるのなら、呼んでも良いですよ」

と、琥珀さんは言いました。

何だか渋々といった様子ですが、一応許可はもらいました。

快諾ではありませんでしたが、許可は許可です。

有り難く頂戴して、そして最後に。

いよいよ、碧衣さんご本人に連絡を取ってみました。

奏さんと琥珀さんと私とで、クリスマス会を開催しようと思うのですが。

碧衣さんも如何ですか、と。

すると。








「へぇ、クリスマス会?良いですよ」

と、碧衣さんは言いました。

私も拍子抜けするほど、あっさり快諾されてしまいました‥
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