アンドロイド・ニューワールドⅡ
碧衣さんも碧衣さんで、少しでも紺奈局長が絡むと、頑固者を通り越して危険人物と化すので。
未だに、琥珀さんとの一件を引き摺っているかと思ったのですが。
意外と、そうでもなかったのかもしれません。
「…本当に良いのですか?」
と、私は聞きました。
あまりにあっさり快諾されたので、ついそう聞きたくなりました。
『え?良いですけど…。僕、行かない方が良いんですか?』
「いえ、そのようなことはありません。来てくださるなら、有り難いです」
と、私は電話の向こうの碧衣さんに言いました。
対面でないので、今碧衣さんがどのような顔をしているのか、見られないのがもどかしいですね。
比較的明るい声で話しているように聞こえますが、実は顔を見てみると、物凄く不機嫌だったりするかもしれません。
これが電話の恐ろしいところですね。話している相手の顔が見られない。
「しかし、碧衣さんは前回、琥珀さんとかなり揉めていらっしゃったので」
『あぁ、はいそうですね』
「琥珀さんが来るなら行かない、と仰るのではないかと思ったのです」
と、私は率直に言いました。
琥珀さんですら、碧衣さんが来ることに気が進まない様子でしたから。
碧衣さんは、もっと嫌がるかと思ったのです。
すると。
『実はあの後僕、紺奈局長に怒られまして』
と、碧衣さんは言いました。
そうなのですか。
『アンドロイド同士で喧嘩をするな、と口を酸っぱくして言われたんですよ。これって愛の危機じゃないですか?僕だって、好きな人を困らせたくはありません』
と、碧衣さんは言いました。
あれ?じゃあ碧衣さんがクリスマス会に参加する、と言ったのは。
もしかして。
『そこで!琥珀さんも参加するクリスマス会とやらに、僕も参加することで、琥珀さんと仲直りしたと、紺奈局長に報告します。きっと局長、喜んでくれますよね!』
と、碧衣さんは電話越しでも分かる、弾んだ声で言いました。
成程、やはりそういうことですか。
碧衣さんは、変わらず碧衣さんでしたね。
結局彼の行動原理は、常に紺奈局長にあるという訳です。
むしろ安心しました。
「分かりました。碧衣さんからも了承を得られたと、他の二人にも伝えておきます」
と、私は言いました。
すると。
『あ、ちょっと待って下さい。まだ参加出来るか分からないんですよ』
と、碧衣さんが私を引き留めました。
…?
「参加出来ない?どういうことですか?」
と、私は聞き返しました。
たった今、参加希望だと仰ったばかりでは?
未だに、琥珀さんとの一件を引き摺っているかと思ったのですが。
意外と、そうでもなかったのかもしれません。
「…本当に良いのですか?」
と、私は聞きました。
あまりにあっさり快諾されたので、ついそう聞きたくなりました。
『え?良いですけど…。僕、行かない方が良いんですか?』
「いえ、そのようなことはありません。来てくださるなら、有り難いです」
と、私は電話の向こうの碧衣さんに言いました。
対面でないので、今碧衣さんがどのような顔をしているのか、見られないのがもどかしいですね。
比較的明るい声で話しているように聞こえますが、実は顔を見てみると、物凄く不機嫌だったりするかもしれません。
これが電話の恐ろしいところですね。話している相手の顔が見られない。
「しかし、碧衣さんは前回、琥珀さんとかなり揉めていらっしゃったので」
『あぁ、はいそうですね』
「琥珀さんが来るなら行かない、と仰るのではないかと思ったのです」
と、私は率直に言いました。
琥珀さんですら、碧衣さんが来ることに気が進まない様子でしたから。
碧衣さんは、もっと嫌がるかと思ったのです。
すると。
『実はあの後僕、紺奈局長に怒られまして』
と、碧衣さんは言いました。
そうなのですか。
『アンドロイド同士で喧嘩をするな、と口を酸っぱくして言われたんですよ。これって愛の危機じゃないですか?僕だって、好きな人を困らせたくはありません』
と、碧衣さんは言いました。
あれ?じゃあ碧衣さんがクリスマス会に参加する、と言ったのは。
もしかして。
『そこで!琥珀さんも参加するクリスマス会とやらに、僕も参加することで、琥珀さんと仲直りしたと、紺奈局長に報告します。きっと局長、喜んでくれますよね!』
と、碧衣さんは電話越しでも分かる、弾んだ声で言いました。
成程、やはりそういうことですか。
碧衣さんは、変わらず碧衣さんでしたね。
結局彼の行動原理は、常に紺奈局長にあるという訳です。
むしろ安心しました。
「分かりました。碧衣さんからも了承を得られたと、他の二人にも伝えておきます」
と、私は言いました。
すると。
『あ、ちょっと待って下さい。まだ参加出来るか分からないんですよ』
と、碧衣さんが私を引き留めました。
…?
「参加出来ない?どういうことですか?」
と、私は聞き返しました。
たった今、参加希望だと仰ったばかりでは?