アンドロイド・ニューワールドⅡ
嵐のように、紺奈局長と碧衣さんが過ぎ去ってから。

「…す、凄い人達だったね」

と、奏さんは感想を言いました。

片方は人ではなく、私と同じアンドロイドですが。

「そうですね。とても微笑ましい方達です」

「え?ど、どの辺が…?」

「それより奏さん、そろそろ花火が上がると、碧衣さんも言っていました。私達も花火を見に行きましょう」

「そ…そうだね」

と、奏さんもまた、視線をぐるぐるさせながら答えました。

何やら動揺しているように見えますが、大丈夫でしょうか。

この人混みですからね。奏さんも疲れてしまったのかもしれません。

無理もありません。
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