アンドロイド・ニューワールドⅡ
そうこうしているうちに、神社に辿り着きました。
神社の場所なら、検索せずとも知っています。
去年、所用があって来たことがありますから。
「凄い人混みですね」
と、私は言いました。
イルミネーションのときも、かなりの人手でしたが。
今日はまた、それ以上の人混みです。
皆さん、初詣に集まっていらっしゃるのでしょう。
「そうだね。俺も…初詣に来るの、物凄く久し振りだから…。こんなに人が多いとは思わなかった」
と、奏さんは言いました。
車椅子だと、動きにくいかもしれません。
しかし、そのようなときも大丈夫です。
その為に、私がいます。
「ご安心ください、奏さん。いざとなったら、私が奏さんを、車椅子ごと担ぎ上げてうんぱ、」
「うん、じゃあ行こっかー。お参りしよう、お参り」
と、奏さんはにこにこしながら言いました。
何故ですか。
仕方なく、私はお参りに並んでいる人々の、最終尾に並びました。
「瑠璃華さんって、こういうの待つの、嫌じゃないタイプ?」
と、奏さんは聞きました。
待つのが嫌なタイプ?
そのようなタイプがいるのですか。
「私は、別に平気ですが…」
「そっか。俺も平気」
「平気じゃない方もいるのですか?」
「そもそも、人混みが嫌!って人は結構いると思うよ」
と、奏さんは言いました。
成程。そのような方は、そもそも初詣に来るべきではありませんね。
そもそも、ここに来ている方々も。
「新年にしかお参りに来ないのに、神様に願い事をするのは厚かましいですね。普段からお参りしている方ならまだしも」
「あはは…。そういうものだよ…」
「私のように、普段からお参りに来るべきです」
「瑠璃華さん、神社に通ってるの?」
と、奏さんは不思議そうに聞きました。
通っている、というほどではありませんが…。
「以前、丑の刻参りに来たことがありますので」
「…あぁ…そういえばそうだった…」
と、奏さんは言いました。
思い出してくださったようで、良かったです。
「でもね瑠璃華さん。丑の刻参りの為に神社に通うのは、どうかと思うよ。うん。切実に」
と、奏さんは真顔で言いました。
そうですか。
「お願いだから、誰も呪わないで」
「分かりました。では、奏さんの顔を立てて…今年は呪いません」
「…来年は呪う、みたいな言い方やめようよ…」
と、奏さんは遠い目で呟きました。
今年初の、遠い目モードも頂きました。
ありがとうございます。
神社の場所なら、検索せずとも知っています。
去年、所用があって来たことがありますから。
「凄い人混みですね」
と、私は言いました。
イルミネーションのときも、かなりの人手でしたが。
今日はまた、それ以上の人混みです。
皆さん、初詣に集まっていらっしゃるのでしょう。
「そうだね。俺も…初詣に来るの、物凄く久し振りだから…。こんなに人が多いとは思わなかった」
と、奏さんは言いました。
車椅子だと、動きにくいかもしれません。
しかし、そのようなときも大丈夫です。
その為に、私がいます。
「ご安心ください、奏さん。いざとなったら、私が奏さんを、車椅子ごと担ぎ上げてうんぱ、」
「うん、じゃあ行こっかー。お参りしよう、お参り」
と、奏さんはにこにこしながら言いました。
何故ですか。
仕方なく、私はお参りに並んでいる人々の、最終尾に並びました。
「瑠璃華さんって、こういうの待つの、嫌じゃないタイプ?」
と、奏さんは聞きました。
待つのが嫌なタイプ?
そのようなタイプがいるのですか。
「私は、別に平気ですが…」
「そっか。俺も平気」
「平気じゃない方もいるのですか?」
「そもそも、人混みが嫌!って人は結構いると思うよ」
と、奏さんは言いました。
成程。そのような方は、そもそも初詣に来るべきではありませんね。
そもそも、ここに来ている方々も。
「新年にしかお参りに来ないのに、神様に願い事をするのは厚かましいですね。普段からお参りしている方ならまだしも」
「あはは…。そういうものだよ…」
「私のように、普段からお参りに来るべきです」
「瑠璃華さん、神社に通ってるの?」
と、奏さんは不思議そうに聞きました。
通っている、というほどではありませんが…。
「以前、丑の刻参りに来たことがありますので」
「…あぁ…そういえばそうだった…」
と、奏さんは言いました。
思い出してくださったようで、良かったです。
「でもね瑠璃華さん。丑の刻参りの為に神社に通うのは、どうかと思うよ。うん。切実に」
と、奏さんは真顔で言いました。
そうですか。
「お願いだから、誰も呪わないで」
「分かりました。では、奏さんの顔を立てて…今年は呪いません」
「…来年は呪う、みたいな言い方やめようよ…」
と、奏さんは遠い目で呟きました。
今年初の、遠い目モードも頂きました。
ありがとうございます。