アンドロイド・ニューワールドⅡ
私は、琥珀さんのように、快く奏さんを送り出すことも。

碧衣さんのように、覚悟を決めて一生添い遂げることも出来ません。

なんと中途半端なアンドロイドでしょう。

情けないです。

久露花局長は、私がもっと素直になれば良い、と言います。

しかし私が素直になることは、奏さんを苦しませる以外の何物にもならないのです。

ならば、私はどうするべきなのでしょう。

考えても、考えても、答えは見つかりません。

私の胸の中に巣食うのは、とても複雑で、そして単純な一つの感情だけ…。

私はその感情に、酷く苦しめられているのです。

これほど苦しむことになるなら、このような感情は、知らなければ良かったと思うほどに…。









碧衣さんが我が家に空き巣を働いた、翌日の放課後のこと。

「…瑠璃華さん、今日、一緒に帰らない?」

と。

奏さんは、私に声をかけました。
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