アンドロイド・ニューワールドⅡ
「えー、これから皆さんにはくじ引きをしてもらって、6〜7人ずつのグループに分かれてもらいます」

と、生物教師は言いました。

ほう。グループ課題ですね。

そういえば、一学期はありませんでしたね。

折角1クラスには38人もいるのですから、奏さん以外のクラスメイトとも、仲良くなりたいものです。

一学期のときは、友人になろうという私の誘いを、皆さん断りましたが。

二学期になったのですから、クラスメイト達も心機一転し、私と仲良くする気になってくれた方もいるかもしれません。

これは良い機会ですね。

「はい、じゃあ皆さん、くじ引いて」

と、生物教師は、自作のくじを回しながら言いました。

私が引いたくじには、4、という数字が書かれていました。

これは、第4グループということでしょうか。

私の『Neo Sanctus Floralia』での所属も第4局なので、何だか縁起が良いですね。

「はい、皆くじは引いた?じゃあ、同じ数字の人同士集まって」

と、生物教師は指示しました。

…ちなみにですが。

「奏さんは何番でしたか?」

と、私は奏さんに尋ねました。

「俺は2番だったよ」

と、奏さんは答えました。

「成程、碧衣さんと紺奈局長ですね」

「は?」

「いえ、ということは、我々は別グループのようですね」

と、私は言いました。

「そうだね。ちょっと残念だけど…仕方ないね」
 
「はい。それでは奏さん、健闘を祈ります」

「瑠璃華さんもね」

と、奏さんは言いました。

私は奏さんとの会話を終了し、第4グループのクラスメイトのもとに集まりました。

すると。

「…うわ。電波ちゃんと同じグループとか…」

と、湯野(ゆの)さんは言いました。

湯野さんではありませんか。一学期ぶりですね。

彼女はクラス委員で、教室では、私の隣の席に座っています。

私のことを、電波ちゃんという、親しみを込めたあだ名で呼んでくれます。

お返しに、私もいつか、彼女にあだ名をつけて呼んでみたいものです。
< 64 / 467 >

この作品をシェア

pagetop