アンドロイド・ニューワールドⅡ
6人グループが、それぞれ集まったところに。

「それじゃ、今回の調理実習の説明をします」

と、家庭科教師は言いました。

何を作るのかについて、説明をするのてしょうか。

何でも良いですよ。

ヴィクトリアサンドイッチでも構いません。

「今回はグループで献立を考えて、合計4品を作ってください」

と、家庭科教師は言いました。

ほう、そう来ましたか。

…初めての調理実習にしては、少々難易度が高い気もしますね。

合計4品ですか。

鮭茶漬け、梅茶漬け、昆布茶漬け、わさび茶漬けで4品ですね。

「4品の中に、デザートを入れても良いですよ。ただ、栄養のバランスを考えてくださいね。メイン料理だけ4品、とかは駄目です」

と、家庭科教師は言いました。

え?それじゃあ、お茶漬け4品は駄目なのでしょうか?

いえ、それぞれのお茶漬けに、栄養バランスを考えた食材を使えば、問題ないはずです。

「今日献立を考えて、次週、レシピを探しますから、実際に実習を行うのは再来週の授業になります。食材は当番を決めて、前日に買いに行ってください」

と、家庭科教師は言いました。

生物の課題レポートより、与えられた時間は短いですね。

生物と違って、家庭科の授業は週に一度しかないからかもしれません。

「あ、そうだ。献立を決める前に、グループのリーダーとサブリーダーを決めてください。それから、どの料理を誰が担当するかも決めて…。材料を買いに行く係も決めてくださいね」

と、家庭科教師は言いました。

同時に、レシピや担当、係を記入する用紙を、各グループに配りました。

成程、こちらも生物のグループ課題とは違って、詳細に係を決めるのですね。

分業です。

これでは、私一人が全てを担当する、ということはなさそうです。

「しっかり栄養のバランスを考えて、献立を考えてくださいね。それじゃ、各グループごとに話し合ってください」

と、家庭科教師は言いました。
< 93 / 467 >

この作品をシェア

pagetop