望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「でしたら、こちらからの花嫁を待たずに、国内で婚姻を結んでしまえばよかったのでは?」
「そうですよね、僕もそう思います。ですが、兄はああ見えて一途なところがあるのです」
「まあ」
カレンは右手で口元を覆った。
「昔、その戦場で出会った女性が忘れられないとか」
「まあ」
カレンはさらに右手の上に左手を重ねた。どこかの恋愛小説でも読んでいるかのような気分だ。
「そういうわけで、兄はああ見えて愚かな男なのです」
「そうですよね、僕もそう思います。ですが、兄はああ見えて一途なところがあるのです」
「まあ」
カレンは右手で口元を覆った。
「昔、その戦場で出会った女性が忘れられないとか」
「まあ」
カレンはさらに右手の上に左手を重ねた。どこかの恋愛小説でも読んでいるかのような気分だ。
「そういうわけで、兄はああ見えて愚かな男なのです」