望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
17.対峙
窓はしめたはずなのに、カーテンがゆらりと揺れていた。やはり、来たか。
ひたひたと足音が近づく。気付いていることに気付かれないようにカレンは息を潜める。それが何かを振り上げて、勢いよく振り下ろした。ふわりと羽毛が舞い上がる。
「何、いない」
カレンは身を潜めていた鏡台の下から這い出ると、剣を握っているそれの右手目掛けて氷の魔法を放つ。それが見事にそれの右手に命中し、剣を弾き飛ばした。
「なぜ魔法を?」
右手を押さえながらそれは言う。
「魔導師だからに決まっているでしょう?」
「だが、そのような報告は」
「受けているわけ、ないわよね? だって、誰も私が魔導師であることを知らないんだから」
ひたひたと足音が近づく。気付いていることに気付かれないようにカレンは息を潜める。それが何かを振り上げて、勢いよく振り下ろした。ふわりと羽毛が舞い上がる。
「何、いない」
カレンは身を潜めていた鏡台の下から這い出ると、剣を握っているそれの右手目掛けて氷の魔法を放つ。それが見事にそれの右手に命中し、剣を弾き飛ばした。
「なぜ魔法を?」
右手を押さえながらそれは言う。
「魔導師だからに決まっているでしょう?」
「だが、そのような報告は」
「受けているわけ、ないわよね? だって、誰も私が魔導師であることを知らないんだから」