望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「ケネス、あなたの剣を寄越しなさい」
カレンはすっと立ち上がった。そこにケネスは両手で剣を差し出す。カレンはそれを受け取ると、その剣先を彼の肩に当てた。これがこの国に伝わる騎士の忠誠の儀。
カチャリと剣が鳴く。そっとケネスに手渡す。
「ブレイグは?」
カレンは母の仇の名を尋ねた。
「ええ、王妃付きとなっておりますので、離れることができません」
「そう」
ブレイグまでも人質にとられた気分だ。
「まあ、いいわ。そうね、朝食をお義母様と一緒にいただくことにしようかしら?」
首を傾けるカレンは、悪神にでも取りつかれているかのように見えた。
カレンはすっと立ち上がった。そこにケネスは両手で剣を差し出す。カレンはそれを受け取ると、その剣先を彼の肩に当てた。これがこの国に伝わる騎士の忠誠の儀。
カチャリと剣が鳴く。そっとケネスに手渡す。
「ブレイグは?」
カレンは母の仇の名を尋ねた。
「ええ、王妃付きとなっておりますので、離れることができません」
「そう」
ブレイグまでも人質にとられた気分だ。
「まあ、いいわ。そうね、朝食をお義母様と一緒にいただくことにしようかしら?」
首を傾けるカレンは、悪神にでも取りつかれているかのように見えた。