望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
 ゆっくりとカップを手に取り、ゆっくりとお茶を飲む。上品な仕草に見えるが、ところどころ荒々しい仕草も見え隠れする。

「それから、アディ。一つお願いがあるのだけれど」

「なんでしょう?」

「あなた、家庭教師がついているわよね」

「はい」

「その勉強、私もご一緒してよろしいかしら?」

「ええ、もちろん。では、僕の方から家庭教師の方に伝えておきます」

「ええ、よろしくお願いします」
 そう微笑む彼女は、悪女に見えた。何かは企んでいる、という顔だ。
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