【完結】私と彼の一日限定恋愛。〜探偵編〜


「莉羅、何があってもお前だけは絶対に守るからな」

「……っ」

 私もあなたも、たった一日だけの恋人だった。……でも好きになってしまったんだ、私はあなたを。
 一日で好きになることなんて、ないと思ってたのに。……でも好きになってしまったものは、仕方ない。

「おい、いたぞ!」

「もう逃さねぇぞ!!」

 そうしている間にも、私たちは追い詰められていた。 

「おい、見つけたぞ探偵野郎!」

「もう逃げられねぇぞ!」

 ……私たちはもう、お終いかもしれない。もう逃げることは、許されない。

「おい、探偵。お前あの時、よくも邪魔してくれたな!」

「邪魔って……。俺は探偵だからね?俺は俺の仕事をしたまでだよ」

 静哉さん相手に、そう言っている。

「ふざけんなよ! お前のせいで、俺たちの計画は台無しなんだよ!!」

「ーーーっ!!」
 
 そして犯人と思われるそのスーツの男性は、静哉さんに銃を向ける。

「拳銃……っ」

 この人は本当に静哉さんのこと、殺す気なんだ……。やっぱり復讐、なんだ。
 どうしよう……。身体が思うように動かない。身体が震えて、何も出来ない……。

「死ね、探偵!!」

「ーーーっ! 静哉さん……!!」
< 28 / 35 >

この作品をシェア

pagetop