【完結】私と彼の一日限定恋愛。〜探偵編〜
静哉さんの名前を叫んだ、その時ーーー。
「はいはーい。そこまでだ!」
と、何やら声が聞こえてきた。
「……え?」
え、誰……?
「警察だ! 銃を捨てろ!」
その叫び声は、どうにも聞き覚えのある声だった。
「えっ、久遠さん……!?」
なんで久遠さんが……? どうしてここに?
「……おせぇよ、久遠」
「悪い悪い。ちょっと色々あってな」
えーっと……。これはどういうこと?
頭の中が付いていけない……。
「もう逃げられねぇぞ。観念しな」
「え、どういうこと……?」
訳が分からない。一体どうなってるの……?
「お前ら全員、逮捕する!」
「くっそ……!!」
そして久遠さんたちの手によって、犯人は確保されたのだった。
「無事か、静哉? 後、莉羅ちゃんも」
「俺は平気だ。……でも莉羅が、足をケガした」
静哉さんと久遠さんは、私に視線を向ける。
「大丈夫?莉羅ちゃん」
「はい……。さっき足を挫いてしまって」
そう答えると、久遠さんは「莉羅ちゃん、念の為病院に行こう」と言ってくれる。
「……はい」
「しっかりと掴まってろ、莉羅」
静哉さんは私を立ち上がらせると、そのままおんぶしてくれる。