【完結】私と彼の一日限定恋愛。〜探偵編〜
「あの、どうして久遠さんが……?」
おぶられながら、私はそう久遠さんに問いかけた。
「ここのウェイターから、不審者がいると連絡があってな。 それで仲間を呼んでいたんだ」
「コイツ、こう見えて警察官なんだよ」
「そうなんだ……。やっぱり」
久遠さんは警察官、だったんだ。
「このチャラさで警察って、ウケるだろ?」
「はい……まあ」
「まあって! まあそうなるか」
と笑っている久遠さんだった。
「でも良かったよ。お前を助けられて」
「気付いてたんだな、俺のこと」
「当たり前だろ。 何年友達やってると思ってるんだ。バレバレだっての」
その二人の会話を聞いていると、私は二人はやっぱりいいコンビなんだなって思えた。
「お前には敵わねぇな、ほんと。お見通しだったのかよ」
「ふん……まだまだだな、静哉」
「でもマジで、助かったわ。ありがとうな」
「いいってことよ」
その会話を聞くと、私が入る隙なんてまるでない。
「莉羅、本当にごめんな。……ごめん」
「謝らないでください。私、後悔してませんから」
今日だけ恋人だったとしても、私は静哉さんとの一日を絶対に忘れたくない。 楽しかったから、パーティー。