幼馴染大和君の執着愛~俺の最愛の番~
「斎藤百花さんだったわね?あたしのことは・・・・もちろん知ってるわよね」

「は、はい・・・・・」


あたしはあれから空き教室、大和君がいつもいるところ・・・・
そうあの革張りソファがある教室に来ている
この教室には何故か生徒会長である西条麗華さんとファンクラブ会長さんともろもろの人達5~6人ってか・・・・この空気がやばすぎる
あたし酸欠で死にそうなんだけど・・・・
皆様座ってるのにあたしだけ立ってるしこれってやっぱり吊るしあげられてるって感じ?


「時間もないから単刀直入に聞くわ、斎藤さんって蓮常寺様とどんな関係?」


え?どんな関係って・・・・・友達?
いや違うか?ご近所さん?同級生?


「どんなって言われても」


言い淀むあたしに皆様の圧があたしに押し寄せる
もう、学校にファンクラブがあるってのがまず信じらんないしあたしは幾ら好きでもこのファンクラブには入んないわってくらいの美人ぞろい
顔でとってるんじゃないかって思う位のメンツなんだけどあたし・・・・
お弁当作るのそんなにまずかったかな?


「かなり親しげに見えたけど、どうしてあなたが蓮常寺様のお弁当作ってるのかしら?」

「どうしてって・・・・あの、頼まれたので」

「この際だから言っておくわ」


凛とした声が教室に響き渡る
それまで黙っていた生徒会長、西条さんがあたしの目の前に来る
背の高い彼女はあたしを見下ろすように立つと瞬間空気が変わったように思った


「あなたみたいな人が大和の相手だなんてありえないから・・・もっとふさわしいひとがいるそのためにファンクラブは存在するの、でもね・・・・」


わたしは大和の番なの、離れられないのよ


彼女、西条さんがあたしの耳元でぽつりと呟いた
きっとあたしにしか聞こえていない
それくらい小さい声で・・・・
番・・・・?何?それってどういうこと?
なんなのそれ?


「ファンクラブは大和のお相手がふさわしいか否か見極める為に存在する、彼はみんなの憧れの存在・・・・至高の存在なのわかるわね?」


彼女はそう言い放つと上から下まで見下すような視線を向けると大名行列のように帰っていった
モテすぎるってのも考えもんだわ、見る人が見るとあたしの好き好きオーラが見えるのかな、気づかれないようにしなくちゃ
あたしは見ているだけでいい
同じマンションであることに感謝しないと・・・・

でも、大和君が選んだひとなら周りも受け入れなくちゃ
受け入れられないひとだったらどうするんだろ
あたしは受け入れられるかな
その時冷静でいられるかな
そう思っただけで心が揺れる
どうしようもなくてただその場に立ち尽くしていた
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