幼馴染大和君の執着愛~俺の最愛の番～

王子様のような風貌、イケメンでスポーツ万能
勉強も出来た彼はあっという間に学校の有名人的存在になっていた
この頃から女好きという素質はあったんだと思う
だって来るもの拒まず去る者追わず
この言葉は彼の為にあるような言葉
特定の彼女こそいなかったけど小、中学校ととにかくモテた
大和君が好きって女の子がどれ程いたことか
バレンタインのチョコなんて信じらんないほど貰ってて実はあたしもおすそ分けしてもらったことがあるのは内緒・・・せっかくの手作りチョコなのにごめんねって感じ
まあ、彼の甘いものが苦手だって一言で翌年からはチョコをあげる人は減ったとかなんとか？さらに中学に入ると近隣の中学なんかで噂は噂を呼びとにかくモテて常に7～8人は彼女と噂される人はいたように思う
それって彼女なのかっていう奴もいたけど・・・・
びっくりなのが大和くんちのマンションの郵便受けに婚姻届けが入ってたなんてことがあった時にはあたしも本当にびっくりしたのを覚えてる
本当に呆れるほど女をとっかえひっかえ
手をつけていない女はいないんじゃないかってほどだった
あたしはただ見て見ぬふり、空気に徹していた
でも心の中はいつも嵐で・・・・例えていうなら暴風雨
皮肉なことに思いに蓋をすればするほど募っていく
彼はあたしにだけは興味を示さない
もういい・・・・・私は見ているだけでいい


近くに居られるだけで幸せなんだ
そう思っていたあたし・・・・でも



「今年の文化祭、ミスター聖徳コンテストをやろうと思うんだけどどう思う？」


きっかけはこの部長の一言が発端だった
あたしが彼の犬認定されたきっかけ・・・・・

「ミス聖徳は毎年開催されてますけどミスター聖徳はそういえばやってなかったですよね？」

「そうなのよ～で、今年は写真部がミスター聖徳とミス聖徳両方の写真を撮影しようと思ってて学園祭前に校舎内の掲示板に貼ってそれぞれに投票してもらおうって思ってるの」

写真部の部長はもう三年生
文化祭が最後の花道、意気込みがひしひしと感じられる
加藤先輩気合はいってるなあ
綺麗な黒髪ボブの加藤先輩はあたしに視線を移すとにっこりと微笑んだ
なんだか嫌な予感がする・・・・・
そう思うときって大概当たるって思う
案の定部長は目の前にあるクッキーをほおばりながらぽつりと呟いた

「百花ちゃんは確か蓮常寺君と同じマンションだったわよね？」
「・・・・・はい」
「ちょっと頼みたいことがあるんだけど・・・・・いいかな？」