trade
「はい。
今日はミートスパ」
そう、テーブルに置かれた皿は、ミートスパゲッティが盛られている。
「もしかして、ソース手作りですか?
凄い!」
「あ、分かる?
俺、料理はけっこう好きで」
「居酒屋店勤務ですもんね?」
「居酒屋店勤務?」
そう、首を傾げている。
あ、居酒屋を経営してるだけで、この人は厨房に立ったりはしないのか。
「これ、ニンジン入ってます?」
ミートソースには、微塵切りされてニンジンが入っている。
「そう。
うちのうさ達、ニンジンは食べないからね。余って余って。
葉っぱは好きなのに」
そういえば、うさぎの為に自家菜園しているんだっけ。
「私、ニンジン嫌いなんですよね…」
実は、私もニンジン嫌い。
「え、紫織ちゃん、そんな好き嫌いしないの。
ちゃんと食べて。
細かく切ってるから、大丈夫でしょ?」
この人、うさぎには甘いのに、人には厳しいのか?
「いただきます」
私はそう言うと、テーブルの真ん中に置かれているカトラリーケースから、フォークを取り、
そのミートスパを一口食べる。
「美味しい」
そのミートスパは、とても美味しい。
ニンジンも言われたように、細かいから気にならない。
「口の横、ソース付いてる」
そう笑いながら、ティッシュを一枚渡された。
私はそれで、口を拭いた。
一枝さんも、自分のお皿を持ち、私の前に座った。
そして、フォークで器用に巻いて、パスタを口に運んでいる。
こうやって改めて見ると、この人けっこう格好いいな。
「もしかして、俺に見惚れてる?」
私の視線に気付き、そう首を傾げている。
「一枝さんも、口にソース付いてますよ」
この人の唇に、少しソースが付いていて。
私は手を伸ばして、それを拭うようにこの人の唇に触れた。
すると、その手を掴まれる。
「俺が紫織ちゃんの事気に入ってるの気付いて、ふうちゃんにあの時言われたんだよね」
あの時って、この人がお店に来ていて、
スタッフルームでこの人と永倉さんが居て。
私が佐伯店長と、先にテーブルに戻った後かな?
今日はミートスパ」
そう、テーブルに置かれた皿は、ミートスパゲッティが盛られている。
「もしかして、ソース手作りですか?
凄い!」
「あ、分かる?
俺、料理はけっこう好きで」
「居酒屋店勤務ですもんね?」
「居酒屋店勤務?」
そう、首を傾げている。
あ、居酒屋を経営してるだけで、この人は厨房に立ったりはしないのか。
「これ、ニンジン入ってます?」
ミートソースには、微塵切りされてニンジンが入っている。
「そう。
うちのうさ達、ニンジンは食べないからね。余って余って。
葉っぱは好きなのに」
そういえば、うさぎの為に自家菜園しているんだっけ。
「私、ニンジン嫌いなんですよね…」
実は、私もニンジン嫌い。
「え、紫織ちゃん、そんな好き嫌いしないの。
ちゃんと食べて。
細かく切ってるから、大丈夫でしょ?」
この人、うさぎには甘いのに、人には厳しいのか?
「いただきます」
私はそう言うと、テーブルの真ん中に置かれているカトラリーケースから、フォークを取り、
そのミートスパを一口食べる。
「美味しい」
そのミートスパは、とても美味しい。
ニンジンも言われたように、細かいから気にならない。
「口の横、ソース付いてる」
そう笑いながら、ティッシュを一枚渡された。
私はそれで、口を拭いた。
一枝さんも、自分のお皿を持ち、私の前に座った。
そして、フォークで器用に巻いて、パスタを口に運んでいる。
こうやって改めて見ると、この人けっこう格好いいな。
「もしかして、俺に見惚れてる?」
私の視線に気付き、そう首を傾げている。
「一枝さんも、口にソース付いてますよ」
この人の唇に、少しソースが付いていて。
私は手を伸ばして、それを拭うようにこの人の唇に触れた。
すると、その手を掴まれる。
「俺が紫織ちゃんの事気に入ってるの気付いて、ふうちゃんにあの時言われたんだよね」
あの時って、この人がお店に来ていて、
スタッフルームでこの人と永倉さんが居て。
私が佐伯店長と、先にテーブルに戻った後かな?