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そのまま、一枝さんの寝室へと行く。


私は一枝さんに貸して貰った、スウェットのズボンとティシャツに着替えた。


着替え終わる頃、一枝さんに手を繋がれ、ベッドへと連れて行かれた。


二人でベッドへと入り、私が抱き締めるような形で一枝さんと眠る。


子供のように、一枝さんは私の胸辺りに顔を埋めている。


私は、一枝さんの髪を、撫でた。



今夜は、私と一枝さんはセックスをしないだろう。


今夜の私達は、セフレじゃなくて…。


そう言えば、添い寝をするだけの、
ソフレってやつがあったな、と思う。


それを知った時、添い寝をするだけの関係って何?それって何の為に?って思ったけど。



けっこう、ソフレの関係に心が満たされる。



暫くすると、一枝さんは気持ち良さそうに寝息を立てていて、
そうやってこの人がちゃんと眠れた事に、安堵した。


最近、無職で夜更かしばかりの私なのに、
なんだか誘われるように眠くなって来た。



私もこの人が横に居てくれて、安心して眠たくなったんだな。


そう思い、意識を手放した。




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