涼やかな風


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あのときの私にはこの言葉がぴったりだったなぁ
もう周りがまったく見えなかったんだ。

あるのは暗い、闇の世界だった。
どんなに日にちをすごしても、過ぎて行くのは時間だけ。

お兄ちゃんがあいた私たち家族の穴はかなり大きかった。

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「お兄ちゃん!」

ベットから跳ね起きて叫ぶ。

なにで起こされたんだろう・・・??
自分でも分からなかった。





「紗和」
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