涼やかな風
存在
拓徒?なんかおかしい。
どうしたの?って聞きたいけど聞けない。
それは、拓徒にもプライドがあると思うから。
私にとって拓徒はすっごい大きな存在。
きっと、拓徒にとってもそうだと思うんだ。
だからこそ、支えてあげたいと思う。
私はまだ子供だからそんなに力になれないかもしれない。
だけど、そばにいることはできる。
話を聞くこともできる。
小さなことだけど、拓徒の力になれていますか―??
拓徒は抱きしめる力を強めた。
「紗和・・・・」
「どうしたの?」
優しく、聞いてみた。
「こんな俺でもいい?」
どういうこと―?