涼やかな風

「今日はバス来るのはやいね!」

お姉ちゃんは私に言った。

「うん。」

返事を返しながらバスに乗り込む。

「あの・・・・木花高校の生徒さんですか・・??」

声をかけてきたのは若いお母さんと隣にいる小学生高学年くらいの少女。

「はい。そうですけど・・」

私が返すと、

「やっぱり!靴下の校章で分かったんですよ!」

「聞きたいんですけど、中学からストレートで行ってるんですか??」

お母さんは私に言う。

「いえ。高校からです。」

「そうだったんですね。娘が来週、中学を受験するんですよ!」

お母さんは娘さんを私の前に向けた。

「そうですか、じゃあ、学校で会えるのを楽しみにしてます!!」

そう、少女に笑いかけるとにこっと笑って
「はい!」と返してくれた。
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