涼やかな風

拓徒はけっこうまめなタイプでよく私を家に誘ってくれる。


放課後―

「入りなよ。」

拓徒は部屋のドアを開けた。

「紗和ちゃん!いらっしゃい!お茶もって来るね」

おばさんが元気よく言った。

「ありがとうございます」

私は言った。

しばらくしておばさんはお茶を持ってきた。
マグを持つとほんのり温かかった。

「紗和~俺さ・・・・」

拓徒が急に真顔になって言った。
< 8 / 242 >

この作品をシェア

pagetop