ゲーム友達
「やっぱり無し!…あっ、ほら、始まったよ !早く選んで」
丁度良いタイミングでロード画面からキャラクター選択画面に切り替わった。
『ハハ。どっちだよ』
素直じゃない私は、いつも自分の気持ちを隠してしまう。
この関係が終わってしまうのが怖くて、いつも一歩が踏み出せないんだ。
そんな私でも、一度だけ早坂くんに告白しようとしたことがあった。
それは中学の卒業式だった。
中3で同じクラスになって、私が通学鞄に付けていたキーホルダーがゲームのアイテムチャームだったことでゲーマーだとバレたのがキッカケだった。
それから一緒にオンラインでゲームをするようになり、学校でも話すのが楽しくて。
好きになるのに時間は掛からなかった。