春になっても溶けないで
先生は、恥ずかしがってはいるものの靴下を脱ごうとはしなかった。



なにやら忙しいらしく、あちらこちらへと動き回っている。


ふと横を見ると、悠の姿が目に入った。そういえば悠は、教室に行かなくていいのだろうか?


「教室に行かなくていいの?」



「ん?別にいいよ。サボれるし。」


悠がとぼけて『サボれるし』だなんて言うので、また笑ってしまう。
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