春になっても溶けないで
2度目の雪
「じゃあ、僕今日教室でやらないといけないことあるから行くね。」
いつもの朝のことだった。少しずつ季節も春に近づいていて、暖かくなってきている。
「分かった!待ってるね。」
そう返事をすると、鞄から筆箱と勉強用具を取り出した。最近は保健室で勉強している。
少しずつだけれど、心の余裕が出てきた。これも全部悠のお陰だ。
「あれ…?」
そこで、違和感に気がついた。悠が忘れ物をしている。さっきまで悠が手に持っていたファイルだ。
悪いことだと思いながらも、勝手に中を見た。
【重要書類】
そう書かれた文字が目に入る。もうかしてこれ、忘れたらまずいやつ?
これを出す為に教室に行ったんじゃないのか。届けなくても悠が自分で取りに来るんじゃないかという気にもなるが、そうでもないかもしれない。
3ヶ月一緒に過ごして分かったことだけど、悠は結構天然だ。
悠なら、プリントを忘れてもおかしくない。よし、届けなきゃ。
そう決心して保健室から出る。廊下はまだ少し寒かった。
中川さんに会ったらどうしよう。不安に思いながら、恐る恐る歩いていく。
いつもの朝のことだった。少しずつ季節も春に近づいていて、暖かくなってきている。
「分かった!待ってるね。」
そう返事をすると、鞄から筆箱と勉強用具を取り出した。最近は保健室で勉強している。
少しずつだけれど、心の余裕が出てきた。これも全部悠のお陰だ。
「あれ…?」
そこで、違和感に気がついた。悠が忘れ物をしている。さっきまで悠が手に持っていたファイルだ。
悪いことだと思いながらも、勝手に中を見た。
【重要書類】
そう書かれた文字が目に入る。もうかしてこれ、忘れたらまずいやつ?
これを出す為に教室に行ったんじゃないのか。届けなくても悠が自分で取りに来るんじゃないかという気にもなるが、そうでもないかもしれない。
3ヶ月一緒に過ごして分かったことだけど、悠は結構天然だ。
悠なら、プリントを忘れてもおかしくない。よし、届けなきゃ。
そう決心して保健室から出る。廊下はまだ少し寒かった。
中川さんに会ったらどうしよう。不安に思いながら、恐る恐る歩いていく。