赤い糸~For you~
あれから授業が始まって、あっという間に放課後になった。



『美仔…公園行かない?』



「…うん!」



美仔に相談する時はいつも決まって公園なんだ。



理由は特にない。



公園についたら、二人でブランコに乗る。



これがいつもの決まり。


癖みたいになってるのかな?



『美仔…に相談したいことがあるんだ。』



ブランコに揺られながら美仔はこっちを向いた。



「うん。どんな事でも志帆を嫌いになったり、迷惑だって思ったりしないから…何でもいって?」



この言葉を聞いて、さっきまでの緊張がやわらいだ。



『分かった。…あのね?私、今まで先輩を目でおってる片想いでいいって思ってたんだ。』



美仔は一生懸命に話を聞こうとしてくれた。



『それは…先輩は私のコトすら知らないだろうし、気持ちを伝えたりしたら迷惑だと思ったから。』



美仔は時々、頷いたりしながら聞いてる。



『だけど、昨日…先輩と目があった時、先輩がニコッて笑ってくれた時。ホントにうれしくって…それと同時に、先輩との距離が遠くて悲しかった。今までは、それで良かったのに…01回目があっただけで決心が揺らいだの。』



話していると涙が流れてきた。



『そんな自分が嫌になったんだ。昨日の朝まで、当たり前だったのに…わがまま。だよね?』



自分の気持ちを伝えたら、涙がとめどなく溢れてきた。



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