赤い糸~For you~
あっという間に着いた、いつもの場所…



中練の部活動生が練習をしている体育館。



『美仔ぉ、先輩いた?』



先に体育館に着いていた美仔に聞いてみる。



「んー…あっ、いたよ!」

『ホントに!?』

「うん。ほら、あっち」



美仔が指をさした方を見たら、ドリブルしながら軽やかに相手をよけている池澤先輩がいた。


池澤先輩は私より01つ年上で、バスケ部のキャプテン。


私が01年の時、仲良くなった美仔と一緒に行った部活見学で先輩に一目惚れをした。



それから01年たったんだけど…何の発展もなし。


廊下を友ダチと笑いながら歩いて行く先輩をただ目でおっていくだけの片想い。



01回だけ目があった事があるけど…多分、先輩は覚えてないと思う。



先輩はかなりモテる。



だから、叶わない恋として私は先輩を想っている。


想うくらいはいいでしょ?


今日だって…


体育館の周りには女の子がいっぱい集まってる。



みんな先輩を見てるんだよ?



私もその中の01人。


先輩は私の存在もしらないとおもう。



分かってるけど…


辛い。



こんなに辛いなら…


恋なんてしなければよかった。



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