赤い糸~For you~
「それから…その子は来なくなった。」



わがままな自分をおさえるために行かなかったんだっけ?



「嫌われてるのかと思って、辛かった。」



嫌う?



そんなコト絶対にないよ…



「それから何日かたった日…食堂でその子とその子の友達が来た。「相席いいですか?」って。びっくりして返事しか出来なかった。」



先輩の気持ちが嬉しかった。



「その子の名前は“北山志帆”」



まだ信じられないでいる私。



「斎藤の提案で試合を見にきてもらえるようになって…メールアドレスの交換までした。順調に進みすぎて、怖かった。」



先輩も私と同じコトを感じていたことにびっくりした。



「今日、その子が初めて喋りかけてくれて嬉しかった。そして、北山の事が好きって改めて思ったんだ。」



今…私の顔は真っ赤だろうなぁ


「俺は…北山の事が好き。つき合ってくれませんか?」



先輩はニコって笑った。



私は…夢なんじゃないかって…


幸せすぎて…



先輩はずるいよ。



私が思ってること全部言っちゃうんだもん…




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