赤い糸~For you~
夕日が沈み始める頃、帰ることにした。



帰りに、美味しそうなレストランがあって、そこで夜ご飯を食べることにした。



ホテルに帰りついて自分の部屋に行く。



美仔は、あれからずっと斎藤先輩と泳いでたから、疲れたみたいで…すぐに眠ってしまった。



何もすることなく、ボーっとしてたらメールが届いた。



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FROM 池澤先輩
件名 暇だー。


志帆ー。起きてる?

斎藤、疲れてたみたいでスグに眠ったよ。


暇だぁ(T_T)


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斎藤先輩も寝ちゃったんだ。



私達は、暇だから屋上に行くことにした。



空には、星達がキラキラ輝いていて…片想いしていた時、桜の木の下で見た星空を思い出した。



「寒くないか?」



あの時と違うこと…



隣に先輩がいること。



先輩は自分が着ていた上着を私に掛けてくれた。



一瞬一瞬が、幸せで…



この瞬間を記憶に残そうと必死になる。



いつか…この幸せが消えてしまいそうだったから。



そんな私に、“大丈夫だよ?俺はずっと君のそばにいる。”と語りかけるように、唇が重なった。



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